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真っ白なホームページを表示したい

店舗クローズ予定のお客様
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9月の半ば、レストランのクローズを9月末で予定しているお客様からのお電話がありました。ホームページの削除とサービスの解約をご希望です。

電話回線も9月末で解約予定とのこと。いま確認できる住所も数か月不在となり、新しい店舗改装のための工事が入るのだそうです。

年払いのサーバーの契約の期限まではあと数か月ありましたが、ご本人確認が取れる今のうちにできる限り解約の手続きを進めておく必要がありました。

「アクセスしたら何も書いてないホームページが出るようにしたい」

ある日、午前10時40分ごろのことでした。

お客様
あー、つながった! え、もしもし。えっと、NHNテコラスさん? 何からいえばいいんだ。

サポート
お客様のお名前を教えていただけますか。

お客様
村本です。9年前くらいからサーバーを使っているんだけど、今度店をしめちゃうからホームページいらなくなるんだよね。

サポート
ドメイン名はなんでしょう。サーバー契約を解約したいってことでしょうか。

お客様
そうなるのかな。ドメインは○○○○です。10月1日にはホームページを見えなくしたいんだよね。真っ白にしたい。んーでなければ、ページを消してもらえませんか。

サポート
あー、少々お待ちください。いまご契約とアカウントを確認しますね。

ご契約の状況とこれまでの問い合わせ履歴を確認したところ、9年前、ホームページ制作会社様が最初にご契約をされたサーバーでした。そして4年前、村本様の会社であるレストランの運営会社に契約を譲渡されていました。4年前の履歴では、村本様以外の担当の方ともお話をした記録が残っていました。現在は、村本様しか譲渡の時代の記憶の残っている方がいらっしゃらない様子でした。

お客様
そもそも来年の初めには、新しい店にするからホームページを載せ替えてもいいんだけど、全然わからないんですよ。ハハハハハハハ。

活きのいい、ホールに通りそうなお声で現代風の江戸っ子口調でした。この後このお客様とは数日に一度は会話することになりましたが、いつも背後ではお店の開店の準備や、実際にお店が営業している音が聞こえていました。

新しいホームページをいずれ作り直されるにしろ、ご契約中のプランは、旧プランでもありますし、ホームページ制作会社さんを別途見つけていただき、そちらの方々を中心にサーバー業者選定から始めていただいたほうが得策と思いました。

サポート
お店の名前も変わるならドメイン名も別で取り直したほうがいいかもしれませんし、このサイトについてはいったん閉鎖して、新しいホームページは別途考え直されたほうがいいかと思います。

お客様
あとは今の店を検索エンジンとかから検索したときに、ページが見えなくなってほしいんっすよ。

サポート
解約してホームページを見えなくしても、検索エンジンからすぐ消えるということはないですね。

お客様
あー、そうなんですね。

サポート
検索エンジンのデータや仕組みについては当社では操作ができません。検索エンジンについては機械的な処理がほとんどかと思いますので、何月何日以降に検索結果を非表示にさせるというような指定はできません。
 
でもトップページがなんらかのエラーコードを返すようなページに切り替われば、検索エンジンから徐々に表示されなくすることはできるのではないかと思います。

お客様
じゃそれでいいです。

サポート
通常はそういった手続きはこちらでは行わないのですが、コンテンツの削除の手続きもこちらで考えてからご連絡させてください。あと解約もご希望ですよね。

お客様
そうですね。9月30日が終わったら解約したいかなー。ずっと使ってるんですが、全然詳しくないからどうやったらいいかわからないんっすよね。

サポート
書面の解約のほうがよいかもしれません。手続きが可能か確認してご連絡します。

お客様
そのほうがいいです。お待ちしています。

お問合せをいただいたのは9月の半ばでした。9月末にレストランを閉鎖、その後改築して12月中には新しい別のレストランを同じ場所に開店しなおす予定なのだそうです。ただ2週間後の月末に、お店に引いているNTTの電話回線とインターネットを停止する予定とのことでした。

つまりいま連絡先のお電話番号としていただいている住所や電話番号もあと2週間ちょっとでつながらなくなるようでした。

ホスティングプラン自体は年払いで、あと数か月は稼動するような契約でした。

もしいまの期間を逃して解約手続きをせず、そのまま契約終了が近づいてしまったら、当社の経理も契約を更新するものとして請求書を送付してしまいます。お客様が「サーバーを使ってないし、使い方もわからないのについ支払ってしまった」なんてことが起こってしまう可能性があります。

この状況を知ってしまったが最後、変な話ですが「早いところお客様との解約をしっかり成立させねば」と思いました。

書面での解約は頓挫、管理画面での解約は?

解約については、コントロールパネルにログインして解約リクエストを発行いただくことになっています。お電話での様子から、もし書面で解約を案内した事例があればそうしようと思って電話を切ったのですが、そういった対応の過去の履歴はありませんでした。

その日の夕方、お客様に電話をしました。

サポート
大変申し訳ございませんが、このプランについては書面での解約については行えなかったため、管理画面にログインして解約の申請をいただく形になります。
 
メールアドレス“xxx@○○○○”は受信ができますでしょうか。

その時間は夜の営業の仕込みの時間のようで、忙しそうな雰囲気が伝わってきました。

お客様
あー、そうなんですね。受信できますよ。

サポート
それじゃ、こちらのメールアドレス宛に操作の方法をご連絡します。

そこで電話を切りました。その後、管理画面へのログインと解約リクエストを発行する手順を説明したメールをお送りしました。

翌営業日、電話を差し上げました。

サポート
どうも、メール差し上げましたがご覧いただけましたでしょうか。

お客様
あー、書面をお願いしたんじゃなかったっけ。

サポート
前回書面がだめだった件を電話でお話して……

お客様
あー、そうだった。

サポート
解約についての作業をお願いしたいのですが、メールの文面にも書いたのですが、サーバーを解約しますと “xxx@○○○○”のメールアドレスについても利用できなくなりますが大丈夫ですか。

お客様
ホームページだけ閉鎖かと思ってました。メールも使えなくなるんだ。

サポート
サーバーの契約期間はあと数か月はあるので、9月末にホームページは削除したり差し替えたりしておき、メールについては残しておくこともできます。 “xxx@○○○○”の受信設定をしているパソコンをご自宅に持ち帰れば、受信のチェックもできます。

お客様
あー、でもそんなに見ないかも。店の予約メールしか見てないんですよ。

サポート
解約の方法についてメールを見て進めていただいて、作業できないところがあったらお知らせいただければと。

当初は9月末までは余裕があったので、解約はごく一般的な手続きで進める予定でした。

9月最終営業日での解約手続き

お客様から一度ご連絡をいただいた日に私が不在だったということもあり、解約は9月最終営業日までもち越されました。

コントロールパネルのパスワード再設定やログインなどを行っていただいたのですが、お客様の管理画面には何も表示されないとのこと。ブラウザやPCのセキュリティ設定などはまったくわからないし、ブラウザ上にメッセージもなにもでないとのことでした。

最終的にはコントロールパネルでの操作をお願いすることは取りやめ、9月29日金曜日、ご登録されているメールアドレス宛に解約の意思確認をお送りするので、返信をいただき、解約を申し込んでいただくようお願いしました。すぐ返信をいただいたので解約リクエストを当社で代行して発行しました。

またホームページデータの削除についても、管理画面にログインできなかったため、別途メールでホームデータ削除の依頼を確認し、同意の返信をいただくようにしました。

ホームページ削除の実際

当社の該当プランの仕様では、初期状態では各ドメインのトップページではPleskの提供する英語のダミーのトップページが表示されるという状況でした。つまり、初期セットアップ用のホームページデータで上書きしなおすことは、当然ながらお客様の求めている内容ではありません。

また、もしドキュメントルート以下のすべてのファイル群を削除したら、何がトップページとして表示されるか……。このサーバーの仕様ではApacheのデフォルトページが出てしまうという仕様でした。「File Not Found」のエラーでもないページが出るのです。よくわからないApacheの英語のページが出てくることもお客様のご要望ではありませんでした。

トップページからベーシック認証をかけてしまえば、検索エンジンからも好かれないようになりますし、データを削除しなくてもウェブのコンテンツを隠せますが、「認証窓」が出てきてしまいますから、それもお客様が求めていることではありません。

お客様のご要望は「お店のホームページデータを削除する」「真っ白いページが出る」「検索エンジン経由でのページアクセスを避けたい」ということでした。データの削除やコンテンツの操作はサポートでは行わないのですが、今回必要と思われましたのであらかじめその旨の承諾をお客様からいただきました。

実際、ドキュメントルート直下のお客様のホームページデータを削除後、直下にgone.htmlという何もコンテンツがない真っ白なHTMLファイルをエラーページとして設置しました。

その後ドキュメントルート直下に、以下のような.htaccess を作成しました。

RewriteEngine On
ErrorDocument 410 /gone.html
RewriteRule ^index\.html$ - [G]
RewriteRule ^menu\.html$ - [G]
RewriteRule ^index\.php$ - [G]

上記で、お客様のドメインのサイトにアクセスすると真っ白なページが表示されるようになりました。これがベストソリューションだったかはわかりませんが、お客様もご確認いただき、納得いただいたようです。翌週には検索結果からのお客様ドメインのURLの表示がなくなりました。

数年来のお店を閉じてまた別のお店を作るというお客様にとっての大きな転換の時期、いろいろなサービスを利用されて、そのうちのサービスのひとつとして当社のレンタルサーバーがあったのだなぁと思いました。ご担当者様がいつも明るく前向きな方でしたので、こちらも助けられ、サービスを閉じる側でしたが楽しく対応させていただきました。

ピックアップフレーズ
真っ白にしたい。んーでなければ、ページを消してもらえませんか

一度、生きて動いていたものを、「リセット」「初期化」するというのは、生まれた時の逆をやることでもなく、真っ白で上書きすることでもありません。それぞれの足跡をたどりながら、ひとつずつ後処理をしていかねばなりません。サイトのクローズも十人十色なのだと思います。

他のスタッフからのコメント
青影青影
他のスタッフからのコメント
サイトを閉じる際、転送先のサイトがなければ、「サイトは見つかりません」となるのが通常ですが、真っ白いページになり、検索結果からは徐々に消えていく……。安心してクローズできたのではないでしょうか。最後、赤影さん対応だったお客様はラッキーです。
赤影
この記事を書いた人
赤影
生まれも育ちもこちらの事業部というサポートスタッフです。平素より筆ペンとGimpを愛用しています。
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